Performances & Events金曜よるのクラシック・リサイタルシリーズ Vol.15　塚越慎子 マリンバ・リサイタル

公演レポート

今年度ラスト、6月21日の「金クラ」は、塚越慎子さんのマリンバのリサイタル。ピアノは山中惇史さんです。
まずはモーツァルト（ファジル・サイ編曲）《トルコ行進曲》から。リズミカルなアレンジで、マリンバの軽やかに弾む音色が楽しめます。

続くベートーヴェン《アダージョ・カンタービレ》、ラフマニノフ《前奏曲 Op.23-4》はどちらも山中さんの編曲です。よりいっそう息のあったピアノも聴きどころ。

曲間のMCでは、何度も共演されているお2人の和気あいあいとしたお話も。共演のきっかけは、塚越さんから山中さんへの「熱烈オファー」だったとのことで、編曲も多く依頼しているそうです。

また、山中さんが「見ていると、本当にアスリートのよう！」と驚くほど、マリンバ奏者の運動量は凄まじく迫力が感じられます。全身で演奏する、力強く華やかな動きも楽しんでいただけたのではないでしょうか？

《アメイジング・グレイス》、サミュ《エディット・ピアフ メドレー》、ギャレット（高田明枝編曲）《シング・ア・ソング・オブ・ソング》の3曲はマリンバのソロで。全く違うジャンルの3曲で、マリンバのさまざまな表情が引き出されます。

山中さんの自作をさらにマリンバとピアノの編成にアレンジした《晴れのちケルト》は心が晴れるような爽やかさで、そして塚越さんの思い入れのあるピアソラ《オブリヴィオン（忘却）》はしっとりと深い響きで、心地良く聴かせます。

本編最後は、聴きどころ満載のサラサーテ《ツィゴイネルワイゼン》。塚越さんの「スーパープレイ」をたっぷり味わっていただけたことと思います。
まろやかで温かさのある音色も、全身で奏でる超絶技巧も楽しめる、マリンバの魅力が詰まったリサイタルとなりました。

来年度も「金クラ」、企画してますよ！発表をお楽しみに！
ご来場ありがとうございました。

＜アンコール＞
モンティ（山中惇史編曲）：チャールダーシュ

＜アンケートより＞
♪マリンバを初めて聴きました。また新しい世界を見つけることができて満足です。
♪マリンバのことがよくわかってよかったです。演奏している姿がとてもエネルギッシュでパワフルで感動しました。塚越さんの熱い思いが伝わりました。
♪ピアノとの響き合いが素晴らしかったです。
♪とっても素敵な演奏でした！目が離せないバチさばき！おどろきです。
♪ますますキレキレの塚越さん。3年前よりいっそうパワーを増したように思います。音色が美しくなったと思いました。
♪マリンバが、こんなに深く豊かな音が出る楽器とは思いませんでした。山中さんが話していた通り、全身を使うアスリートのような演奏なのに、ずっとほほえんだまま…本当にプロだなあと感動しました。