Performances & Events金曜よるのクラシック・リサイタルシリーズ vol.4 高木綾子 フルート

概要

水曜ひるまのクラシック・リサイタルシリーズが、平日夜にあったらいいなぁというお声にお応えして!
昨年からちょっと短めに「金曜よるのクラシック・リサイタルシリーズ」がスタート!!

会社帰り、おでかけ帰りにふらりとカジュアルにクラシックを楽しめるトーク付きコンサート。ご帰宅前に、ちょっと寄り道してゆったりと夜の時間を過ごしてみませんか???

長野市芸術館の、平日夜の新しい試み… なので、
今をときめく3人の人気アーティストとの共演は、我がレジデント・プロデューサーであり、作曲家/ピアニストの加藤昌則さんにお願いしちゃいました!!

洒脱なトークと素敵な演奏で、あっという間の時間。
ご来場お待ちしております。

出演 高木綾子(フルート)
加藤昌則(ピアノ)
プログラム モンティ:チャルダーシュ
サン=サーンス:白鳥
サン=サーンス:ロマンス Op.37
サラサーテ:カルメン幻想曲 Op.25
テレマン:無伴奏フルートのための12のファンタジーより 第7番 (FLソロ)
ドビュッシー:シリンクス (FLソロ)
プロコフィエフ:フルート・ソナタ ニ長調 Op.94
主催 一般財団法人長野市文化芸術振興財団
特別協賛 長野都市ガス株式会社
協賛 ミヤザワピアノ調律研究所
助成 文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会

公演レポート

「金曜よるのクラシック・リサイタルシリーズ」。今年度はフルートの高木綾子さんで幕開けです。

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高木さん、長野市芸術館に初登場。芸術館を(文字通り)隅々まで知り尽くす加藤昌則さん(ピアノ)とのタッグで、フルートの様々な表現をたっぷり聴かせてくれました。このシリーズは、金曜日の夜に寄り道をするように気軽にクラシックを楽しんでいただきたい、というもの。高木さんの選曲もそんなコンセプトを楽しむように、色とりどりの、でも聴きごたえある曲がそろいました。

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オープニングは、みんな大好き(!?)モンティの《チャールダーシュ》。たっぷりと愁いを帯びた歌も、夜風に響くような高音も、心湧き立つような踊りの超絶技巧も、フルートの音色で軽やかに表現する、1曲目からそのテクニックに驚愕です。

それに続く優美なサン=サーンスの《白鳥》《ロマンス》の美しさに陶然となったところで、加藤さんのナビで「楽器について」のお話を伺います。
全ての息を楽器に吹き込めないフルートの仕組みと難しさ、驚きの高音について、ふだん何気なく聴いている速いパッセージを奏でる「タンギング」についてなど。
フルートってこんな音が出るんだ、こんなことまでできるんだ!という発見の後に聴く《カルメン幻想曲》で、そんな超絶技巧をたっぷり味わいます。

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続いて、無伴奏の2曲。テレマンの作品は粒が転がるようなメロディが美しく、ドビュッシーの《シリンクス》は、エキゾティックさも感じる、たゆたうような響きに酔います。たった1本のフルート、1つの音の流れだけでこれだけ厚みのある音楽が生まれるのかと驚きます。

そして、圧巻だったのが本編最後となるプロコフィエフのソナタ。もともとフルートのために書かれたものを、当時の高名なヴァイオリニストの希望でヴァイオリン・ソナタとしたという作品です。でも「ヴァイオリンの皆さんには申し訳ないけど、この曲はやっぱり絶対フルートの方がいい」という高木さん。「作曲家がフルートをイメージして書いた曲なので、やはりフルートの方が美しいと思う」というのは、作曲家ならではの加藤さんの意見。

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さて、お客様はどう思われたでしょうか。高木さんの圧倒的な演奏を聴くと、これはこの響きしかありえない、と思われた方も多いのでは。
強烈な求心力で、楽器や技術の知識を超えて、「音楽そのもの」の中に引きずり込まれるような演奏でした。
ご来場の皆さまがどこかのお店で、お帰りの車の中で、おうちに帰った後も、今日のコンサートは楽しかったね、あの曲がすごかったねと、笑顔で話し合うような様子が思い浮かびます。余韻を分かち合わずにはいられない、そんな幸せな音楽体験でした。

ご来場ありがとうございました。

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<アンコール曲>
ピアソラ:オブリヴィオン(忘却)

<アンケートより>
♪およそフルートで聴くことができるとは思っていなかった曲を、高木さんのフルートで聴くことができて貴重な演奏会でした。演奏テクニックも素晴らしく、難しいことを難なくこなしていらっしゃったのが印象的でした。長野での再演を期待しています。

♪フルートの表現の幅の広さに驚きました。ブラーヴォ!素敵な時間をありがとうございます。

♪最初にプログラムを見た時、「おや?これは弦楽器向きの曲?」と、少し不思議に思えたのですが…高木さんの技巧にただただ感動でした。(私も中学の吹奏楽部に入部した時フルートに憧れましたが、音が出せずにあきらめた人です)今日はサン=サーンスもプロコフィエフも、なんだか2台の楽器が会話しているような感じでした。

♪すばらしいの一言。呼吸の迫力に圧倒されました。ぜひもう一度聴きたいと思います。

♪空間に溶けていくようなpppが美しかった。

♪超絶技巧と美しい音色で聴きごたえがありました。高木さま、優しい”だんなはん”とかわいいお子様たち、以前Twitterを拝見したことがあります。

♪私は今中学でフルートをやっているのですが、フルートでこんな様々な表現ができることに驚きました。私もいつか綾子さんのようにフルートを吹けるようになりないので頑張ります。

♪プロコ、たしかにフルートの方がいい!間違いない!!ピアソラもよかったです。高木さんぜひまた来てほしい。プーランク聴きたいです。

♪とても聴きがいがある演奏会だったと思いました。私もフルートをやっていて、とても勉強になりました。特に最初に演奏していただいたチャールダーシュは、速いテンポながらもひとつひとつの音が聞こえて、素晴らしかったです。ピアノも曲の雰囲気に合わせて弾き分けていてよかったです。

♪フルートのコンサートは初めてだったがとても良かった。高木さん、また聴きたいです。ものすごい技術だし音楽性にもあふれていて、素晴らしかった。個人的には《カルメン幻想曲》とアンコールのピアソラが聴けて良かった。

DATE
2021年11月5日[金]
19:00開演(18:15開場)

約70分程度・休憩なし
VENUE
リサイタルホール
TICKET
【全3回セット券】
¥7,500 ⇒ 9/11(土)10:00~ 発売

【単券】 
¥2,500 ⇒ 9/18(土)10:00~ 発売

*いずれも全席指定・税込

その他プレイガイド

  • 長野市芸術館チケットセンター
    tel: 026-219-3191 [10:00~19:00/火曜定休]
  • オフィス・マユ 
    tel: 026-226-1001[平日9:00~18:00]

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