Performances & Events水曜ひるまのクラシック・リサイタルシリーズ vol.44 小林沙羅 ソプラノ・リサイタル

概要

平日昼下がりのリサイタルホールで、上質で贅沢なクラシック・コンサートを気軽に聴いてみませんか?

大好評シリーズ6年目!
12月は、ソプラノの小林沙羅。ウィーンとローマで研鑽を積み、世界で注目される新時代のディーヴァが登場です!

【水クラ ここがポイント】
1 チケット完売が続くトップ・アーティストたちの演奏が間近に聴けるチャンス!
2 誰もが知る名曲の他、アーティストが考える「長野市・長野の自然をイメージする作品」がプログラムされる!
3 毎回異なる楽器をフィーチャー。アーティストによるトークコーナーもあるので、知っているようで知らない楽器の豆知識もゲット!
4 アーティストそれぞれがオススメする全国各地えりすぐりのスイーツ付!!開演時から終演後まで、ホールホワイエでお配りいたします。

◆全8回シリーズ券が断然お得です!!! 
いち早くチケットお求めのチャンス!! 
【全8回シリーズ券】※予定枚数終了
¥24,000 ⇒¥21,000 (スイーツ付・全席指定・税込)
窓口/電話/チケットオンライン: 2023年2月4日(土)10:00~

◆各公演のチケット発売
9月~12月公演  一般発売:6月24日(土)~ ※9~12月公演 予定枚数終了
各公演 ¥3,000 (スイーツ付・全席指定・税込)

出演者 小林沙羅(ソプラノ)
河原忠之(ピアノ)
プログラム 山田耕筰(詞 北原白秋): この道 / ペチカ
井上武士(詞 林栁波): うみ
松島つね(詞 林栁波): おうま
町田 等(詞 林栁波): 白鳥
橋本国彦(詞 林栁波): お六娘
山田耕筰: 赤とんぼ(ピアノ・ソロ)
藤倉 大(詞 小林沙羅): きいて
加羽沢美濃(詞 小林沙羅): 月夜の祈り
小林沙羅(詞 谷川俊太郎): ひとりから
作曲者不詳(詞 J.A.ツァルナック): もみの木
M.レーガー(詞 M.ベーリッツ):マリアの子守歌
E.フンパーティング(詞 A.ヴェッテ): クリスマス
R.シューマン(詞 A.シャミッソー):女の愛と生涯
主催 一般財団法人長野市文化芸術振興財団
協賛 ミヤザワピアノ調律研究所

公演レポート

今年度最後、12月6日の「水クラ」は、小林沙羅さんのソプラノ・リサイタル。ピアノは河原忠之さんです。

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まずは山田耕筰(詞 北原白秋)《この道》で、やわらかくも力強い歌声をのびやかに披露しました。同じく山田耕筰(詞 北原白秋)《ペチカ》は今頃の時期にぴったりということで、寒さをやわらげるあたたかなペチカが浮かぶような心地よい歌唱が印象的です。
そして、小林さんの曾祖父にあたる林栁波さんが作詞した作品を、続けて4曲披露しました。栁波さんご夫婦は戦時中に小布施に疎開されており、小林さんも「曾祖父母を通じて、長野に親しみを感じている」とのこと。井上武士《うみ》や、松島つね《おうま》ののどかな歌詞が、ひときわ優しく届けられます。橋本国彦《お六娘》は、お芝居を演じるかのような歌唱にぐっと引き込まれました。

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山田耕筰《赤とんぼ》~ノスタルジア(郷愁)は河原さんのピアノ・ソロで、表情豊かなピアノの音色をたっぷり堪能できるひとときでした。音から景色が浮かんでくるような演奏からは、小林さんの歌にも通じる表現力が感じられます。
そして、再び小林さんが舞台袖から姿を見せたかと思うと、「きいて」という言葉をまくし立てるような驚きの現代曲・藤倉大(詞 小林沙羅)《きいて》を披露。ステージの端ぎりぎりまで駆け回り、客席に投げかける「きいて」の連続は衝撃的!

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加羽沢美濃(詞 小林沙羅)《月夜の祈り》、小林沙羅(詞 谷川俊太郎)《ひとりから》は、そんな小林さんの美しい歌声が真っ直ぐに届けられる2曲。凛々しく響くソプラノは圧巻です。

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トーク・コーナーでは、歌にかぎらない小林さんの舞台への探求心や情熱を感じられるお話をたっぷりお聞きしました。
幼い頃から舞台への憧れがあり、歌のほかにも演劇などさまざまな表現に親しんでいたという小林さん。昔から「舞台の上に上がること自体が好きだった」のだそうです。

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また、河原さんもトークに加わって、お互いの印象についてのお話も。多くの声楽家と共演する河原さんから見た小林さんは「その状況でさまざまなことを感じ取り、瞬時に対応や変化ができる」歌手だそうです。
対して小林さんから見た河原さんは「歌いやすく合わせてくれるピアノだけれど、それだけでなく河原さんの中に音楽があり、互いに増幅していける。歌い手以上に歌い手なピアニスト」という表現で紹介!お二人が創り上げる今日のコンサートからも、存分に感じ取っていただけたのではないでしょうか?

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後半はクリスマスにちなんだ3曲と、シューマン(詞 A.シャミッソー)の《女の愛と生涯》を。抑揚や緩急がとてもドラマチックな、女性の生涯を歌った大曲で本編を締め括りました。
アンコールでもたっぷり3曲を歌い上げ、小林さん作詞作曲の《えがおの花》でフィナーレ。あたたかく美しいメロディに、会場が感動的な余韻に包まれました。

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表情豊かに、さまざまに表現される歌の物語を存分に味わっていただけたのではないでしょうか。ステージに引き込まれ、釘付けになってしまう魅力的なひとときでした。
ご来場ありがとうございました。

<本日のアンコール>
プッチーニ:『ジャンニ・スキッキ』より「私のお父さん」
武満徹(詞 谷川俊太郎):死んだ男の残したものは
小林沙羅(詞 小林沙羅):えがおの花

<アンケートより>
♪1曲1曲がオペラの一作品のようにドラマチックで美しく、それぞれに完成された世界観を見せていただきました。
♪プログラムとっても良かったです。表現力も豊かで《お六娘》はミニオペラのようで楽しかったし《きいて》も「??」で始まりましたが、これが現代音楽か~と新発見でした。ピアノの《赤とんぼ》もしんみり聞きました。新旧、日本・海外とバラエティ豊かな内容でとても楽しいコンサートでした。
♪大変美しいソプラノでした。いろいろな方の歌を聴きましたが小林さんのお声が大変美しくて感動しました。小林さんのおっしゃる、ピアノが歌うの意味がわかりました。
♪声楽家さんのリサイタルは初めてでした。オペラで歌われているということで、前半の唱歌でも、くるくる変わる表情に引き込まれましたが、後半部分は、アンコールの曲も含めてちょっとした歌劇を1本観た気分になり、最後は心が動いて涙なみだでした。
♪小林さんの物語る力にひきこまれて終始ずっと感動していました。小林さんが作詞された《月夜の祈り》、ひとりのお母さんの素直なまっすぐな思い、祈りがうたわれているのですが、世界の理不尽で悲惨な状況におかれているお母さんと赤ちゃんひとりひとりの思いにもつながってゆくような歌唱で、涙があふれました。
♪今年度全8回すべて鑑賞し本日が最後の公演。どの回も素晴らしい演奏家と演奏であったが、やはり歌というのはわかりやすく、それが日本語であればなおのこと、との思いを新たにした。

DATE
2023年12月6日(水)
13:30開演(13:00開場)
VENUE
リサイタルホール
TICKET
【全8回シリーズ券】 ※予定枚数終了
¥21,000⇒2月4日(土)発売

【1回券】 ※予定枚数終了
¥3,000⇒6月24日(土)発売

ぷちスイーツ付き
全席指定・税込

その他プレイガイド

  • 長野市芸術館チケットセンター
    TEL 026-219-3191 [10:00-19:00/火曜定休]
  • オフィス・マユ
    TEL 026-226-1001 [平日 9:30-17:30]

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