Performances & Events吉田次郎プロデュース　長野市芸術館スペシャル・ライブ

公演レポート

夏の日に、ギタリスト吉田次郎がゲストを迎えて贈るとびきり洒落たライブが(昨年の公演中止をこえて）2年ぶりに帰ってきました。

コンサートは、名曲「What A Wonderful World」で幕開け。次郎さん自身が歌います。
「この曲は中止になった去年のこのコンサート、サラ・オレインさんと演奏するために用意していた」ということ。昨年の公演が中止になってしまったのは残念でしたが、このバージョンもとても素敵です。
音楽が聴けなかった昨年の夏を思うと、こうしてライブで歌を楽しめること、音楽のある世界のすばらしさをしみじみ感じます。

前半は、吉田次郎さん、ピアノの秋田慎治さん、サポートギターの宮田康佑さんによるステージ。
次郎さんのヴォーカル曲、秋田さんと次郎さんのピアノデュオなどバラエティに富み、次郎さんの音楽の引き出しの多さに驚きます。
ジャズや洋楽の名曲、次郎さんの手掛けた映画音楽など、どの曲も粋でつややかなアレンジが光ります。

ピアノの秋田さんもソロ演奏を1曲。タイトル「7月2日」という、ビートルズのナンバー。
ビートルズにそんな曲あったっけ？という方もおられるかも。実はこの曲は「あの」名曲でした。（ヒント：このライブは7月3日に開催したものです。）
大人のミュージシャンの粋なライブ。そんなエスプリも効いています。

後半は、ゲストの森口博子さんが登場。
透明感がありながら芯に力のある歌声は、生で聴くとより魅力的。明瞭なことばと、豊かな表現力で、時にあたたかな包容力、時にウィンクでもするような小粋なしゃれっ気、時に繊細な少女の横顔など、様々な表情を見せてくれます。
18歳で初めてジャズのレコードを買って以来、いつかジャズを歌いたいと思っていた、という森口さん。今では次郎さんとは、ジャズを歌うステージを何度も重ねているということ。

ジャズのスタンダード《All of Me》にも、余裕が感じられます。つづく《糸》や《東京ららばい》という昭和の名曲も、とても表情豊かです。
特に《東京ららばい》の、華やかさの中に漂うピュアさ、繊細さがとても魅力的でした。

トークでは、気取らない人柄、また次郎さんとの間の音楽家同士のリスペクトや信頼感も感じられ、リラックスした雰囲気に満ちていました。
ライブの最後は森口さん自身のヒット作《ホイッスル》、《Eternal Wind～ほほえみは光る風の中～》。会場も熱く盛り上がりました。

ご来場ありがとうございました。

【アンケートより】
♪すべての演者の方が素晴らしかった。とくに森口さんの歌唱力には改めて脱帽しました。ずっと聴いていたかった。

♪次郎さんありがとうございました。音楽は最高です！！

♪《Eternal Wind》がとても良かったです。コロナ禍でのライブ、本当にありがとうございます。

♪森口さんの歌がとても素晴らしかった。ピアノ、ギター、歌、トークもとても良かった。

♪ものすごく楽しかったです！森口さんすばらしい～！吉田さんはいつもすばらしい～

♪吉田次郎さんのパフォーマンスは最高だった。森口博子さんはやっぱりアイドルだ！最高に面白かった。20代に若返ったようですヨ！

♪次郎さんのギターさえてます。ジャズ・ピアノやってみたくなりました。

♪久しぶりに大好きな森口さんの歌声を吉田次郎さんの演奏で聴けて幸せです。こういうコンサートをまた観たいです♪秋田さんも宮田さんも素晴らしいです。

♪実力派がそろった感じが良かった。森口博子さんが聴きたくて今日の公演のチケットを購入しました。ギタリストの吉田次郎さんを初めて知りましたが、素晴らしい演奏でした。

【セットリスト】
What A Wonderful World

One Note Samba

All the Things You Are

(Piano Solo)7月2日

Snow Dance

Fragile

Risk of Ice

星より先に見つけてあげる

All of Me

糸

東京ららばい

ホイッスル

Eternal Wind　～ほほえみは光る風の中～

（アンコール）鳥籠の少年