Performances & Events水曜ひるまのクラシック・リサイタルシリーズvol.25　木嶋 真優ヴァイオリン・リサイタル

公演レポート

9月15日（水）、人気シリーズ「水曜ひるまのクラシック・リサイタルシリーズ」今年度の後半戦が始まりました。
今回の出演は、木嶋真優さん（ヴァイオリン）と江崎昌子さん（ピアノ）。

木嶋さんは今最もホットなヴァイオリニストの一人です。長野市でのコンサートは今回が初めてということで、ご来場のお客様も大きな期待で迎えました。
コンサートは、エルガー《愛の挨拶》でスタート。
当館で開催されるコンサートで、いろいろな方がこの曲で「挨拶」を送ってくださいます。今日の「挨拶」は優雅でありながら快活。曲の後の木嶋さんのトークの、はきはきとした語り口やキュートな個性にも通じるようです。

続くプロコフィエフ《「ロミオとジュリエット」組曲》。恋人たちの若さゆえの純粋さ、激しさの対比が美しく、豊かな表情と、ピアノとの時に緊迫感あるアンサンブルで、この悲劇にぐいぐいと引き込まれてしまいます。
ドビュッシー《月の光》は、木嶋さんが長野をイメージして選んだ１曲。艶やかな月の光と澄んだ空気感の美しさに、陶然。前半を締めくくるのはファリャ《スペイン組曲》。情熱的な舞曲に客席も熱く興奮！

様々な表情を持つ曲を、強靭でつややかな音色で、繊細な表現のすみずみまで伝えたのが、木嶋さんが使用している名器・ストラディヴァリの"Walner"。木嶋さんが「私より気分屋（笑）」というこの名器が、木嶋さんと一体となってのびやかに歌います。良きパートナーでもある楽器との息もぴったりで、演奏する姿が本当に楽しそう。音楽を愛し、音楽に愛されている、そんな幸福感があふれています。

本編最後の演奏曲はフランクのヴァイオリン・ソナタ。ヴァイオリンの重要レパートリーではありますが、なかなかコンサートホールでは聴くチャンスもなかったかもしれません。切れ目なく続く全４楽章、一分の隙もなく密度の濃い圧巻の演奏でした。

ご来場ありがとうございました。

＜本日のアンコール曲＞＝＝＝＝
パラディス：シチリアーノ

モンティ：チャールダーシュ

＜アンケートより＞＝＝＝＝
♪「月の光」が絶品でした。こんなにも繊細でとろけるような、それでいて冴えわたる「月の光」を聴いたのは初めてです、

♪圧倒的な演奏、素晴らしかったです。アンサンブルも素晴らしかったです。TVで観るキャラクターと葉違った、繊細な表現や優しい音色が魅力的でした、

♪名器の演奏、ごちそうです。

♪迫力のある演奏、繊細な感情表現、素晴らしかった。

♪超絶技巧に支えられ、楽器と対話しながら空間に音楽を解き放つかのような演奏に、耳も心も喜んでいました。ドレスもとても良かったです。

♪《ロミオとジュリエット》圧巻でした！ピアノもすごい！

♪ヴァイオリンが生きているようでした。音色にテクニックに目が離せませんでした。木嶋さんの演奏、また聴きたいです。

♪フランクのソナタを生で聴いたのは初めてでした。こんなに哀愁に満ちた、素晴らしい曲だったのですね。感動しました。

♪今まで聴いたヴァイオリンの中で最高に心揺さぶられる音でした。名器であることもありますでしょうが、演奏家によって全く違う曲のようでした。《愛の挨拶》からじわ～と涙が、《月の光》銀のドレスがキラキラ…音が光になって響いてました。ファリャでは鳥肌～発熱。なんだかこんなに感情が揺さぶられたのは初めてでした。

♪ヴァイオリンの響きの美しさを味わわせてもらいました。ひとたび楽器を奏でると彼女から音が生まれて音楽がホール全体にあふれ出すのにびっくり！ドレスも月光みたいにキラキラして素敵ですね！トークの時のチャーミングな人柄もステキ。

♪木嶋さんの表現の幅広さに圧倒されました。低音も高音も響きがすごい。奥深い演奏でした。技術も高度なのにそんな気配も見せず楽し気に演奏しておられて、なんという方なのでしょうと思いました。笑顔もすてき！！ピアニストの支えもぴったり。

♪《ロミオとジュリエット》素晴らしかった。場面を想像しながら涙が出てきました。

♪とても迫力があって流れるような旋律、優しかったり激しかったり体で表現があったり、素晴らしいです。クラシックをこんなにじっくり聴くことがなかったので、本当に良かった。