Performances & Events市民企画公演 vol.2　SOUND WITH MOTION　映像に合わせて音を楽しもう

公演レポート

市民の皆様からの公募企画をもとに、芸術館で実際に公演をつくりあげる「市民企画公演」。
2023年2月に開催した第１弾に続く、第２弾公演を2月16日（日）にアクトスペースで開催しました。
今回は、信州大学教育学部音楽教育コース 中島研究室の皆さんの提案から「音と映像の組み合わせ」をテーマに企画し、2023年9月末の企画決定から開催に向けて準備を重ねてきた公演です。

教育学部生として、幅広く音楽の楽しさを伝えられる教師を目指して日頃から学んでいる中島研究室の皆さん。「大人はもちろん、小さい子も楽しみながら音や音楽への興味を深めてほしい」という願いから、音・映像のプロのトークコーナーや、来場者の方がみんなで体験できるワークショップなど、いろいろなアイディアを盛り込みました。
まずは、音・映像のプロとしてお呼びした音楽プロデューサー 樋口太陽さんと、映像作家 清水貴栄さんのトークからスタート。

「諏訪郡原村在住の樋口さんに出演いただきたい！」という学生の希望に応えてくれた樋口さんは、CMやプロモーション映像などの音楽を数多く手がけており、作曲だけでなく自分で歌唱した作品もたくさん。そんな樋口さんと一緒に仕事をする機会が多い清水さんは、映像制作や演出、アートディレクションなどさまざまに活躍されています。清水さんは松本市出身で、ともに長野県に縁深いお二人。長野にまつわる映像作品から、全国的に誰もが目にするテレビCM、人気の子ども向け番組まで、手がけてきたいろいろな作品を紹介しながら、施した工夫などたっぷり教えてくれました。

そして樋口さんと、シンガーソングライター 高井息吹さんの生演奏も。今回のために清水さんが作成した山の風景映像を流しながら、樋口さんと高井さんがそれぞれ全く異なる雰囲気の「信濃の国」を演奏しました。

コミカルで楽しげな樋口さんのアレンジと、透明感のある幻想的な高井さんのアレンジを聴き比べると、音による見え方の違いは一目瞭然。さらに樋口さんと高井さんそれぞれのオリジナル作品の演奏も！今回ならではの選曲で、貴重なミニライブとなりました。

後半は、実際に映像に音をつけてみるワークショップです。樋口さんと長野県PRキャラクター「アルクマ」が登場するオリジナル映像は、学生と樋口さん、清水さんとでアイディアを出し、原村でみんなで撮影したもの。タンバリンやティンパニ、ペットボトルを使った手作り楽器などいろいろなものを使って音をつけていきます。

学生たちが参加者をサポートしながら、「転ぶ時の音はどんなかな？」「薪を割る瞬間に音を鳴らしてみよう」など、考えながら映像に合った音を選んでタイミングを練習。

その場で録音して、完成した動画を見てみました。無音だった動画に、自分たちで選んだ音が組み合わさると、映像の見え方も変わって見えたのではないでしょうか？

最後は動画に出演したアルクマもステージに登場！「大人も子どもも最後まで楽しんで帰ってほしい」という学生たちの工夫が詰まった公演になりました。
ご来場ありがとうございました。

＜アンケートより＞
♪前半の演奏も、後半のワークショップもとても良かったです。
♪効果音をつけると映像が映えてくることを体感できました。
♪高井さんの弾き語りで信濃の国が聴けて嬉しかったです。
♪信大生が積極的に声をかけてくれて、子どもも嬉しそうだった。
♪あるくまにあえてうれしかったです。
♪沢山の楽器が準備されていて楽しむことができました。大学生のみなさんが素敵な企画を考えてくれて、ぜひまたこのような企画をお願いします！
♪色々な楽器を、奏法を工夫したり、強弱や動画のどの部分から演奏し始めるかなど試行錯誤しながら楽しめました。また、音楽によっても印象が変わっていて、発見がありました。