Performances & Events加藤昌則の超ぶっとび!クラシック 4時間目「近代」

概要

☆★☆大好評シリーズがパワーアップ!☆★☆

クラシックの奥深い世界への"とびら"を作曲家・ピアニストの加藤昌則が、ひとつ、ふたつと開けちゃうレクチャー講座です!

~時代が作曲家をつくったのか、作曲家が時代をつくったのか~

バッハからロシア5人組まで、3年をかけて時代を追いながら各回作曲家に焦点を当てて素朴な疑問を解決してきたぶっとび!シリーズ 作曲家編。今年度は《時代》で区切り、作曲家・作品・楽器の話も交えながら盛りに盛り込んだ内容の超!特別編をお届けします。

クラシック初心者も慣れている方も関係なし。クラシック音楽をより身近に感じていただける、またとないチャンスです!!

受講後に訪れるコンサートが、今までとは別次元の興奮と歓喜に満ちた瞬間となること間違いなし!!
9月から来年1月まで、月1回の全5回シリーズ。
そして2022年 1/29(土)には、総まとめのコンサートもありますよ!

ぜひご期待ください!!


◆チケット発売 7/17(土) 10:00~




******************

《加藤さんってどんな人?》
時にはコスプレも厭わず(というか、すすんでやってしまう!)、とにかくクラシックを身近に感じてもらえるなら何でもやってしまうエンターテイナー!

芸術館スタッフとともに撮影した「動画deぶっとび!クラシック」を見れば、そのぶっとび方は伝わるハズ!!こんなに楽しいレクチャー他にない?! ぜひ一度ご覧ください。

 

講師 加藤昌則(作曲家・ピアニスト)
プログラム 4時間目 「近代」
★敬虔なクリスチャンなのに自由人 フォーレ
★次の時代を切り開くひねくれ者 ドビュッシー
★新しもの好きなのに保守的なオシャレさん ラヴェル

pick up!! ラヴェル:ボレロ
ラジオでしか披露していない伝説の"ボレロ"実況!by加藤昌則
ステージ初!生実況中継アリ
主催 一般財団法人長野市文化芸術振興財団
助成 文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)
独立行政法人日本芸術文化振興会

公演レポート

4時間目の今日の講座、テーマは「近代」。音楽史の中でこの言葉はフランスの音楽にだけ使われるのだそう。フランス近代音楽の代表的作曲家、フォーレ、ドビュッシー、ラヴェルの3人を取り上げます。

DSC04484.JPG

フォーレの美しい音楽が、なぜ日本人の心に響くのか。日本人にも懐かしいスコットランド民謡との共通点について。
ドビュッシーの和音の秘密と、年を経ていくにつれてより前衛的になっていった作風について。
そして、ドビュッシーと対照的に、保守的な形式の中に新しい音楽のエッセンスを盛り込んで、新しい響きを創り出したラヴェルについて。

DSC04512.JPG

「フランス近代音楽」の繊細な美しい響きは頭にイメージできても、その美しさの秘密がどこにあるのか、講座で解き明かされて初めて納得です。

そしてなんといっても今日の白眉は、芸術館リクエストのラヴェル《ボレロ》の実況中継。
以前にNHK-FMで放送して好評だったというものを、今回はステージで生実況です。
たった2つのメロディで構成されている《ボレロ》、演奏時間の経過とともにどんな楽器がどんなふうに奏で、加わっていくことであの熱狂的盛り上がりが生まれるのか。オーケストラには意外な楽器の、意外な音の効果など、実況で聴くと目からウロコが落ちる面白さです。
今日は帰ったらもう一度《ボレロ》を聴こう!と思った方も多いと思います。

DSC04617.JPG

最後に、クリスマス・プレゼントの1曲は、加藤さんの作品《オン・ザ・クリスマス・デイ》。
華やかなようで、でもちょっと寂し気な瞬間もあったり、ジャジイな響きもあったり、微妙に揺れ動く響きが楽しいクリスマスの1曲です。このような繊細でアンビバレンツな音の感情に、フランス近代音楽から今につながる流れを感じる…というのは、考えすぎでしょうか?

DSC04653.JPG

ご来場ありがとうございました。

<本日の演奏曲>
フォーレ:舟歌 第1番 イ短調 Op.26

ドビュッシー:2つのアラベスク 第1番 ホ長調

加藤昌則:オン・ザ・クリスマス・デイ

<アンケートより>
♪ラヴェルと言えばオーケストレーションですが、その作曲技術、意図を具体的に解説してもらえるような機会はとても貴重で、好きなラヴェルの良さを知ることができ嬉しかったです。最後のクリスマスナンバーも、とても楽しい時間でした。

♪クラシックは表面的な事しか知りませんでしたが、少し知れてCDや演奏会が楽しくなりそうです。演奏会だけでは面白くない時もあるので、こんな解説を聴いてから演奏を聴くとさらに楽しくなりそうです。

♪《ボレロ》は、バレエやフィギュアスケートの演技の時に聴くことがほとんどなので、今日のように楽器の音域、音色、数などの工夫に注目した聴き方は初めてで、すごく楽しかったです。記憶の中にあった《ボレロ》をたどりながら、加藤さんの実況を聴いていると、なるほどど思うことがとても良かったです。クリスマスの曲もすてきでした。

♪私はラジオのことは知りませんでしたが、今日のような実況を、すーっとやってほしいと思ってました。これからもできたら、1回1曲でいいのでシリーズ化してほしいです。

♪実況中継はとても良かったです。いろいろな楽曲でやってほしいです。クリスマスの曲、鐘、雪を連想しました。ロマンティックです!

♪実況中継、これほど理解しやすいレクチャーはないですね。(実際のオーケストラコンサートではまずないことですから)。《ボレロ》ですが、小太鼓(スネアドラム)の方、最初から最後まで同じリズムで、いつも飽きたりしないのか、集中力が切れてしまわないか、ドキドキしています。

♪大変に素晴らしいレクチャーでした!ありがとうございました!!ボレロの完全実況生中継を聴けるとは、本当に良かったです!!!それぞれの楽器の特長を生かして曲の構成を工夫し、2つの旋律を繰り返すだけで壮大な世界をつくりあげたラヴェルは、後世の作曲家には大きな影響は与えなかったかもしれないけど、この1曲で特筆に値すると思いました。

♪フォーレ大好きですが、フォーレの不思議さの理由がわかってとても勉強になりました。ラジオで実況中継を聴いて、とても楽しく勉強になったので、それが生で聴けて本当に嬉しかったです。最高!!ありがとうございました。最後のクリスマスソングもすてきでした。ライティングも最高!!すてきなプレゼントをいただいた気分です。

♪わぁー、本物の加藤さんだー!!去年ラジオで《ボレロ》の実況を聴いて、「わかりやすい!おもしろい!」と盛り上がったあれがまたここで聴けるなんて!!心待ちにしていました。今年の夏以降、クラシックにはまっているので、今回の講座はとてもわかりやすくたのしく聴くことができました。《ボレロ》もよく理解できた気がします。さぁーて、家に帰ったら、復習しなくては!

DATE
2021年12月22日[水]
18:30開演(18:00開場)
VENUE
リサイタルホール
TICKET
各回:
一般 1,000円
高校生以下 500円

5回セット券:
4,500円

(いずれも全席指定・税込)
*未就学児入場不可

その他プレイガイド

  • 長野市芸術館チケットセンター
    tel: 026-219-3191 [10:00~19:00/火曜定休]

カテゴリー