Performances & Events加藤昌則の超ぶっとび!クラシック2 4時間目:今さら聞けない音楽基礎知識講座

概要

クラシックの奥深い世界への"とびら"を作曲家・ピアニストの加藤昌則がひとつ、ふたつと開けちゃうレクチャー講座です!

大人気のぶっとび!シリーズも今年で5年目。
今回は「バレエ」や「楽器」などジャンルごとにピックアップしてお届けします。
明日人に話したくなる知識満載!
初心者も慣れている人も「知れば知るほど面白い!」クラシック音楽をレクチャーで身近なものにしちゃいましょう!
受講後に訪れるコンサートが別次元の興奮と喜びに満ちた瞬間になること間違いなし!

今年もどこかの回でステージでの名曲〈生〉実況がお披露目されちゃうかも!?
全5回講座、ぜひご期待ください!

■チケット発売 7月16日(土)10:00~

出演者 加藤昌則(作曲家・ピアニスト)
プログラム 4時間目「今さら聞けない!? 音楽基礎知識講座」
★時代で違う「ラ(A)」の高さ
★24色!? 調性の話
★形式知らずは迷い道
主催 一般財団法人長野市文化芸術振興財団

公演レポート

4時間目のテーマは「いまさら聞けない!?音楽基礎知識講座」。
音楽を楽しんでいても実は案外知らなかったりするあれこれ、そして本を読んでもやっぱりよくわからない「ソナタ形式」の話などが取り上げられました。

DSC03042.JPG

「時代で違う『ラ(A)』の高さ」も、実際に同じ曲で聴き比べてみるとやはり違うものだとわかります。特に今コンサートで主に使われているA=442Hzと、ほぼ半音低くなるバロックのピッチの違いは一聴瞭然。

DSC02975.JPG

聴く側はなるほどこんな響きかと聴いていればどちらも美しいけれど、この音のずれが演奏する人にとっては大変だというような話も興味深いものです。

DSC03023.JPG

また、24の調性に作曲家が込めている感情、楽語のイタリア語の「語感」が表わすニュアンスの違いなど、改めて知るとなるほどと思わされることばかり。
「知っている」ということが、「ただ楽しく聴いている」のその先へ連れて行ってくれるのを感じます。

DSC03157.JPG

そして今日の白眉は、昨年《ボレロ》で好評だった生実況中継。
今回はシューマンのピアノ五重奏曲を取り上げて、ソナタ形式の面白さを紐解きます。

DSC03032.JPG

何となくわかったようなわからないような気がする「ソナタ形式」。その流れを曲に合わせた実況解説で聴くことで、意外な作曲家の工夫や音楽の流れが見えてきます。
2つの主題に込められた複雑な感情、それを展開させるテクニック、そして再び主題へ戻る道筋の鮮やかさに、改めてぶっとび!

DSC03111.JPG

他の曲を聴くときにもこんな風に耳を傾けてみたくなります。ソナタ形式の面白さが、ようやくわかったような実況でした。
音楽理論の本だけでは今一つわからないことばかりですが、ここがわかると糸がほどけるようにクラシックが楽しくなりそうです。
まさに「今さら聞けない」あれこれが腑に落ちた講座でした。

DSC02906.JPG
クリスマスシーズンということで、今日の加藤さんはクリスマスツリー(!!)のコスプレでの登場。

DSC02927.JPG

これだけ内容の濃い講座の前半をクリスマスツリーのまま行うというシュールな光景もまた「超ぶっとび!」ならでは。
講座の最後は、シュールではない、美しいクリスマスの曲で締めくくりました。

DSC03220.JPG

これからの季節は、テレビなどでも美しいクラシック音楽がたくさん流れる季節。加藤さんの講座を思い出しながら、作曲家の描いた世界にいつも以上に耳と意識を傾けて、この季節を楽しみたいですね。

ご来場ありがとうございました。

<本日の演奏曲>
加藤昌則:『オン・ザ・クリスマス・デイ』 イントロダクション

<アンケートより>
♪基礎を知ると同じに聴いても深みが増すように思いました。
♪ソナタ形式の実況中継は、その音楽の作りが良くわかりました。調性について、長調12ケ短調12ケで合計24というのは、今さらながら知りました。素晴らしい解説をありがとうございました。
♪ソナタ形式の解説と実況がとてもためになりました。次に音楽を聴くときには意識して聴いてみたいです。
♪難しいことをわかりやすく教えていただきました。でもやっぱり難しい!ソナタ形式の聴き方を知って、「ここが聴きどころ」という感じで聴くことができるように、精進(?)したいと思います。
♪久々の実況中継、楽しかったです!!ソナタ形式について、わかりやすかったです。『オン・ザ・クリスマス・デイ』の序曲、前半のしんみりした和風のわらべ歌のような部分が、心に沁みました。
♪音楽にはあまりかかわりなく生きてきましたので、こういうことは初めてです。ソナタ形式のお話はわかりやすかったし、Largo-Lento-Grave(遅く)の違い、Allegro-Vivace-Presto(速く)の違いはとても面白くきかせてもらいました。妻夫木君似の加藤先生、素敵でした(お話も演奏も)。
♪期待通りの衣装でありがとうございます。そのツリーの服はどうやって着るのでしょうか。動くたびにニヤけちゃいました。かわいい。大人になり楽典の勉強を始めたのですが、今日のように教えて頂いたら早く覚えられるかも…。
♪クリスマスツリー姿でとても素敵なピアノを演奏されていて、おもしろすぎました。目を閉じて聴きました。今日もとても楽しく、勉強になりました。実況中継大好きです。
♪ソナタ形式の実況が本当にわかりやすかったです。本を読んでもいまいち理解できないソナタ形式ですが、実際に説明していただいてすんなりと頭に入ってきました。
♪音楽基礎知識って何だろう?と思ってきたのですが、知らなかったことや知りたかったことがあって楽しかったです。もう、初めの「ラ」の音が違うという話からして衝撃を受けました。調性の話はうっすらときいていましたが、作曲家によってイメージが違うのですね。ソナタ形式はよくわからないよーと思っていたところだってので、知れて良かったです。

DATE
2022年12月21日[水]
18:30開演(18:00開場)
[約80分]
VENUE
リサイタルホール
TICKET
各回/
一般 ¥1,000
高校生以下 ¥500

5回セット券/
一般 ¥4,500
高校生以下 ¥2,400
※セット券販売は、9/21 まで。
(オンラインでの販売は9/20まで。当日はチケットセンター窓口にてお買い求めください。)

(いずれも全席指定・税込)
※未就学児入場不可

■7月16日(土)10:00~チケット発売

その他プレイガイド

  • 長野市芸術館チケットセンター
    tel:026-219-3191 [10:00~19:00/火曜定休]

カテゴリー